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OTC医薬品とは [セルフメディケーションのための基礎知識]

OTC医薬品とは
「一般用医薬品」と「要指導医薬品」のことであり、市販薬や大衆薬とも言われます。
医師による処方箋(しょほうせん)を必要とせず、薬局やドラッグストアで購入できます。
※医師などが処方する医薬品は「医療用医薬品」と言います

OTCとは Over The Counter(オーバー・ザ・カウンター)を略したもので、カウンター越しに対面販売にて薬が売買されるという意味です。

OTC医薬品の種類
2009年の改正薬事法により、一般用医薬品は第1類、第2類、第3類の3種類に分けられるようになりました。

【第1類医薬品】 薬剤師のみ販売可(書面を用いた情報提供を義務付けられている)
OTC薬としての使用経験が少ないものや副作用、相互作用などの項目で安全性上、特に注意を要するもの
例:H2ブロッカー、ロキソプロフェンナトリウム 等
【第2類医薬品】 薬剤師または登録販売者販売可
副作用、相互作用などの項目で安全性上、注意を要するもの
例:かぜ薬、解熱鎮痛薬、胃腸薬 等
【指定第2類】
第2類のなかで、相互作用が多いなど特に注意を要するもの
【第3類医薬品】 薬剤師または登録販売者販売可
副作用、相互作用などの項目で安全性上、多少注意を要するもの
例:ビタミン含有保健薬、整腸薬、消化薬 等

※登録販売者とは
一般用医薬品を販売する資格であり改正薬事法にて新設される。 受験には、薬剤師や登録販売者のもとで、原則1ヵ所で連続1年以上(1ヵ月80時間以上)の実務経験が必要。


スイッチOTC
医療用医薬品でのみ使用が認められていた有効成分のなかで、長年の使用実績があり比較的副作用が少なく安全性に問題がないと判断されたものを、市販薬(一般用医薬品)に転用(スイッチ)したもの。

それまでの市販薬は効き目よりも安全性重視というところがありましたが、スイッチOTC薬が出たことにより、これまでの市販薬よりも効き目のよい薬を処方箋なしで購入することができるようになりました。

また、平成26年の薬事法改正により、医療用から一般用に移行してからの期間が短く一般用医薬品としてのリスクが不明なスイッチOTC薬については、「要指導医薬品」として他の一般用医薬品とは区別して取り扱われます。

※要指導医薬品
薬剤師との対面による情報提供・薬学的指導が必要

【スイッチOTC薬の例】
[胃腸薬]
ファモチジン(H2ブロッカー):ガスター10(第一三共ヘルスケア)
[解熱鎮痛剤]
イブプロフェン:イブ(エスエス製薬)ナロンエース(大正製薬)
[解熱鎮痛剤]
ロキソプロフェンナトリウム:ロキソニンS(第一三共ヘルスケア)
[外用消炎鎮痛剤]
インドメタシン:バンテリンコーワ(興和)
[鼻炎用点鼻薬]
ベクロメタゾンプロピオン酸エステル(ステロイド):コンタック鼻炎スプレー(グラクソ・スミスクライン)
[禁煙補助剤]
ニコチン:ニコレットガム・ニコレットパッチ(ジョンソン・エンド・ジョンソン)

ダイレクトOTC
医療用医薬品として使用経験のない新規有効成分が、直接(ダイレクト)一般用医薬品として承認されたもの。

【ダイレクトOTC薬の例】
[発毛育毛剤]
ミノキシジル:リアップ(大正製薬)


[ひらめき]マメ知識
OTC薬の多くは、1錠(包)の中に複数の有効成分が含まれる「配合剤」であるのに対し、 医療用医薬品では、そのほとんどが1錠(包)に1種類の有効成分しか含まれていません。
例えば、かぜ薬は「総合感冒薬」と言われますが、熱、せき、鼻水、鼻づまりに効果がある成分を中心とし、ビタミンやカフェインなども含まれているものもあります。
約60種類の有効成分が承認されており、OTC薬として販売されている総合感冒薬の多くは8~9種類くらいの有効成分を含んでいます。
また、OTC薬と医療用医薬品には有効成分の含有量にも違いがあり、OTC薬は医療用医薬品の1/2から1/3の含有量におさえられています。
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